全国で最も有名な徳山の地は山口県徳山市でしょう。経緯をいうと、元和3年(1617年)、毛利輝元は次男就隆(なりたか)に、都濃郡において高3万石の地を分地して支藩をたてさせました。就隆ははじめ居館を下松の地におきましたが、慶安3年(1650年)9月に、この地(野上村)に移り、その際に地名を徳山と改め、城下町を経営したということです。
 従って比較的新しい地名です。苗字の発生が平安時代末期から室町時代であることを考えると、1650年は新しすぎ、徳山氏苗字の地ではありません。実際、平成12年3月時点のハローページにも、徳山市内に徳山さんは2件しか登録されていません。

 なお、この地を徳山と命名した由来は正確にはわかりませんが、毛利家支藩を建てるに当たり、当時藩政の安定していた阿波徳島と備前岡山からそれぞれ一字をとって命名したという説が最も有力なようです。

 また、徳山市は二市二町の市町村合併により、2003年4月21日から周南市となりました。市町村名からは徳山の地名が消えましたが、周南市徳山(しゅうなんしとくやま)となっています。郵便番号簿には、さらに、周南市徳山杉ケ峠と、周南市徳山港町にも徳山の名を残しています。